本堂の大修復について(社寺建設奥谷組工事計画より)


≪本堂沿革≫

寺の縁起によると、嘉禎年間(1235年頃)真言宗常光寺として開基し、

その後浄土真宗に改宗し、現在地に移転したと伝えられている。

現本堂(建て替え前)は、寺の記録によると江戸時代後期の文化元年(1804年)3月に

上棟したものの、その後の内陣荘厳を完成させるまでには75年もの歳月が

かかったと記され、先人たちの大変なご苦労のあとが窺える。

元の寄せ棟茅葺屋根が、現在の入母屋造り瓦屋根に改修されたのは昭和35年(1960)。

また、前住職が入寺した昭和45年(1970年)頃にも天井等の改修が行われている。

 

≪特徴及現況≫

特徴は、外陣に内室天井(垂木が直接内部より見え、天井が斜めに出来ている)がある。

これは、真言宗等のお寺では見られるが、本願寺派ではほとんど無い古い形式である。

現在では大変珍しく、貴重な建物と考えられる。

建設後200年以上を経過しているが、

木造建築は管理が良ければ本来500年以上の寿命を持っている。

そのためには適切な時期に小修理と大修理を繰り返し実施することが必要である。

現本堂(建て替え前)の管理は良く、

構造的にも大小の改修が何度も実施された形跡が見られる。


≪本堂大修復の経緯≫

平成21年4月  準備委員会発足

平成23年9月  工事開始

平成23年12月  庫裏工事のため報恩講を仮本堂で実施

平成24年5月  庫裏の第一期工事終了

平成24年6月  本堂内の仏具を一時的に京都若林仏具製作所へ

平成24年6月  阿弥陀様を仮本堂へご動座 (6月8日)

平成24年9月  解体工事開始

平成24年11月  基礎工事開始

平成24年12月  起工式 (12月8日)

平成25年3月  基礎工事終了

平成25年7月  柱が立ち上がり骨組みが完成

平成25年10月  上棟式 (10月4日)

平成26年5月  本堂建物竣工 (庫裏渡り廊下完成)

平成26年6月  内陣の内装工事開始 (~11月下旬)

平成26年12月  新本堂で報恩講法要 (12月6日、7日)

平成27年5月  本堂落成慶讃法要・記念式典(5月10日)